株式会社西部開発農産
代表取締役会長
照井 耕一様・菅野 一成様
- 地域 : 岩手県北上市
- 作物・作業 : 水稲(290ha)/ 畑作(360ha)
- 密苗実証面積 : 1ha
- その他 : 慣行栽培、湛水直播栽培、乾田直播栽培
株式会社西部開発農産
代表取締役会長
今回密苗に取り組まれた株式会社西部開発農産は、昭和61年の設立で水稲などの農畜産物の生産販売や農業機械の販売・整備など多岐に渡る事業を展開しておられる。水稲の栽培品種は8割が「ひとめぼれ」で、その他は「ゆうだい21」、「ミルキークィーン」、「いのちの壱」などだ。全国トップクラスの生産規模を誇る西部開発農産が密苗に取り組まれたきっかけを、照井さんにうかがった。「年々増える離農者の農地を引き受けているのですが、湛水直播栽培や乾田直播栽培などの新しい技術に取り組んできました。限られた面積でさらなる高効率化を目指すために密苗に注目しました」。
播種と育苗は順調に進んだのだろうか?
「播種は2回播種すること以外は気になりませんでした。育苗枚数は60~70枚ほどで、プールで育苗しました。育苗期間が20日間と短いので、徒長にならないように気を配りました。概ね慣行栽培と変わりませんでしたね」。
順調に進んだ様子だが苦労した点もあったという。「ほ場の規模が大きいので全体的な育苗期間が長いんです。そのため立枯病にはいつも悩んでいます。播種する回数は1カ月かけて20回ほど行います。移植できない日をつくらないために、連続して播種するのですがハウスで行っているとはいえ、慣行栽培もそうですが育苗が天候に左右されやすいのが難しいですね」。
移植をされた感想についてうかがうと「密苗での移植は使用育苗箱数が一反当たり7枚で、慣行栽培に比べて1/3くらいになりました。直播に比べると植えている実感がありますし、出芽と苗立ちが良いのでとても満足しています。また、苗継ぎ・苗運搬がほとんどないので、2人だった補助者が1人で済むようになりました」。苗箱数が少なくなることで補助者の数まで減った、密苗のメリットを実感していただけたようだ。
移植後の管理については「慣行栽培とまったく同じ方法で問題なかったですね。圧倒的な省力化を実現しながら慣行栽培と変わらない栽培管理が魅力だと思いますよ」。今後は密苗の規模を拡大して、お客様にもすすめたいと語る照井さんだった。
栽培のポイントやよくあるご質問など、初めて導入する方にもこれまで経験のある方にも役立つ情報をご紹介
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