お客様事例紹介

岡田農園 岡田 浩司様 〈ディスクティラーDTM14〉

岡田農園
代表

岡田 浩司 様

  • 地域 : 鳥取県西伯郡大山町
  • 掲載年 : 2024年
  • 作物・作業 : 水稲(25ha)/キャベツ(40a)/白ねぎ(40a)

高速耕うんで当たり前を覆し大幅効率化

鳥取県の大山山麓の豊かな環境で水稲を栽培する岡田農園。地域の農家の高齢化が進み、年々作業面積が増える中、少しでも効率化を図りたいと直進アシスト仕様のトラクターとディスクティラーを導入された代表の岡田さんにその効果をうかがった。

地域の農地を守るため家業を継いで農家に転身

健康関連の機械メーカーに勤務しながら兼業で実家の農業を手伝っておられた代表の岡田さん。地域の農家の高齢化や後継者不足で農作業ができず困っている現状を見て、「私たちが作業を請負って農地を守っていきたい」との想いで2017年に退職され、家業を引き継いで専業農家に転身された。受託作業を含めると、現在の総栽培面積は合計で50ha以上にのぼる。それでも、「安心しておいしいお米を食べてもらいたい」とできる限り農薬使用量を抑え、手間をかけて栽培を続けておられる。

ほ場のある場所は平地から大山を登った奥地まで広範囲にわたり、水田の枚数は大小合わせて150枚にもなる。これまで、春作業では24馬力、35馬力、45馬力の3台のトラクターを稼働させ、アルバイトを含む3~4名体制で耕うん作業を行っておられたが、「どれほど頑張っても田植えが終わるのは6月下旬。その頃には周りの農家はほとんど作業を終えていて、うちが一番遅かったんですが、特に疑問に思うことはなく、春作業は時間がかかって当たり前と思っていました」。そのうちに1台のトラクターが更新の時期になり、直進アシスト仕様のYT357RJを知った岡田さん。迷うことなく2023年2月に導入に至ったのは、もともとスマート農業に興味を持っていたからだそうだ。また、同時期にディスクティラーも導入。導入前はロータリーで耕うんされていたが、耕うん爪の交換が毎年必要で、費用を抑える良い方法はないかと探されていた。

「出雲の方でディスクティラーで耕うん作業をしている様子を見かけて、速くていいなあと思っていたんです。ディスクティラーは100馬力クラスの大型トラクター用しかないと思っていたら、ヤンマーさんにはYT357RJに装着できるディスクティラーがあると聞き、早速実演機で試してみました。そしたらやっぱり速い。ディスクの交換頻度も少なくて済むと聞いて、これはいいと思ってすぐに導入しました」。

スピーディな耕うんで田植えが例年より早く終了

2023年4月から、直進アシスト仕様のトラクターYT357RJにディスクティラーDTM14を装着して耕うんをスタート。ロータリーの場合、57馬力のトラクターを使っても20aの耕うんに約30分かかっていたが、ディスクティラーでは平均16分、30aでも約20分に短縮された。作業の80%をYT357RJで、残りの20%を45馬力のトラクターで行った結果、これまでより10日以上早い6月上旬に作業が終わり、ディスクティラーでの作業の速さを実感されたという。

作業を見守る妻の美樹さんも、「こんなに早く耕うん作業ができる機械があるとは驚きでした。少しでも作業時間を短縮できれば労力も減って身体もラクになるので、余った時間でうちの作業だけでなく、受託を増やすこともできますね」と、気持ちの余裕にもつながっているようだ。

耕うん深さについては、「12cmほどの深さで株の根を掘り起こしてくれるので満足しています。あまり深くすると石など余計なものまで掘り起こされて大変なので、ちょうどいい深さなんですよ」と岡田さん。また、ロータリーほど馬力を使わないので、低燃費なこともメリットのひとつという。「燃料を満タンにして4ha作業しましたが、まだ燃料ゲージの目盛りの半分を少し下回ったくらいなので給油していないんです。ロータリーだったら2回は給油してますよ。燃費が2.5倍くらい良くなった」と喜びの表情を見せてくださった。

連続作業でも「身体がラク」直進アシスト仕様のトラクター

効果があったのは速さだけではない。直進アシスト機能で「身体がラクすぎる」という。「直進している間は機械に任せられるから、運転中に集中力が続くことへのストレスや身体の疲れが軽減されました。こんなに違うのかと驚きました」と笑う岡田さん。
「年々、身体のつらさを感じていましたが、昨年は連日の作業も気持ちの余裕ができたせいか、苦になりませんでした」。ハローで代かきをした時も仕上がりがきれいだったと、精度の高さにも評価をいただいた。従業員の方々からは、「これまでの半分の集中力で前進できるから、乗っている間の疲れが違う。一日中作業ができる」と喜びの声が上がっているという。

また、以前は代かきの時に視界に映る水面が波打って酔いそうだという声もあったが、視界が広く安定感があるYT357RJでは解消されたという。ディスクティラーとの相乗効果もあり、3~4名必要だった作業人数を2~3名に減らすことができ、その上に10日以上早く田植えが終了したことで、今まで時間が取れずできなかったあぜ塗りにも着手できた。「低速でもまっすぐ走るので、受託のあぜ塗りもピシッと塗り固めることができて、受託元の農家も『きれいにしてもらった』と喜んでくれました」。

ご自身が長く農業を続けるためにも、効率的かつラクに作業ができる機械の導入が欠かせないと考えておられる岡田さん。
ご自身が長く農業を続けるためにも、効率的かつラクに作業ができる機械の導入が欠かせないと考えておられる岡田さん。

スマート農業で目指す持続可能な農業

今回、効率アップや省力化に成功したことで「この先自動化やスマート農業に一気に転換するかどうかを見定めたい」と岡田さん。妻の美樹さんも「今は、これまでの“当たり前”を考え直して、1年間の流れの中で少しでも短縮できる工程がないか、効率化できる作業がないか検討しています。そして、トラクターの運転技術についても、夫は20代の頃に父親から教わったと聞きました。そのほ場にあった細かな方法があるようです。これまで教わったことを大切にしながら新しい技術も取り入れて、運転が不慣れな方でも早く操作ができるようになればいいですね。」と、今後は若手を育成する上でもYT357RJが活躍してくれるのでは、と期待されている。

次期の春作業では、ロータリーを使わずYT357RJとディスクティラーのみで耕うん作業を行う面積を増やし、効率化の効果を測る予定だそうだ。
今後、お二人はどんな未来を目指されているのだろうか。「地域の方からの受託で栽培面積は今後もますます増えていくので、収量アップはもちろん、働きやすさなどの質を充実させることにも力を注いでいきたいですね」と岡田さん。

見据える先は、「持続可能な農業」。現在ご子息は一般企業に勤務されているが、将来のことも念頭に、スマート農業など、時代に合った機械を取り入れていつでも帰って来られる体制を整えたいと話す岡田さん。またご自身も、「酷暑でも極寒でも、天候によって作業の手を止めるわけにはいきませんから身体の負担を軽減しながら少しでも長く続けられたら。他の生産者の笑顔を見ながら、私も楽しく農業を続けていきたいですね」と穏やかな笑顔を見せてくださった。

妻の美樹さんも、「同じ1時間の作業でも、100%の集中力が必要なのと50%の集中力で良いのでは疲れが違うようですね」と、労力軽減につながったことを喜んでおられる。
妻の美樹さんも、「同じ1時間の作業でも、100%の集中力が必要なのと50%の集中力で良いのでは疲れが違うようですね」と、労力軽減につながったことを喜んでおられる。

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ディスクティラー DTMシリーズ

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