ベランダで育てるエシャレット
作物

豆知識

中国が原産地。日本でエシャレットと呼ばれているものは若採りのラッキョウを指します。
薬効が高く、中国では昔から長ネギ、ニンニクと並んで健康増進効果の高い野菜として食欲増進、健胃、整腸、利尿、不眠、扁桃腺炎などに効くといわれています。
またネギ類特有の硫化アリルを含んでいるため、ビタミンB1 の吸収を促進し疲労回復などにも効果的。
最近では、ガン抑制や血液の流れを改善する効果でも知られています。
市場に出回り始めた頃、エシャレットは「エシャロット」とも呼ばれていました。
しかし、小型たまねぎのエシャロット(ベルギー・エシャロット)と混同されたため、現在は「エシャレット」や「エシャ」と呼ばれています。

薬効的な食べ方・・・生食、漬物のほか煮物、揚げ物、薬味など
保存方法・・・芽が出やすいので、冷蔵庫の野菜室で保存。

栽培のポイント

エシャレット(ユリ科)は連作障害の出やすい作物です。
悪影響を避けるため、以前ラッキョウや長ネギ、タマネギ、ワケギ、ニラなどをつくった土を使う場合、2~3年あける必要があります。

連作障害にならないために

連作障害とは、同じ種類(科)の野菜を同じ場所(土)で続けて栽培した場合に、土中養分の偏りや、酸化、アルカリ化、病害虫の密度の上昇などの理由によって野菜の生育や収量、品質などが低下することをいいます。

連作障害を防ぐには

  • 栽培場所(土)を順次変える輪作で防ぎましょう。
  • 接木苗を使うことにより、連作障害を回避することができるものもあります。
  • 連作障害の出やすい野菜と出にくい野菜を意識して計画的に作付けしましょう。

栽培方法

1.プランターに用土を入れます。

用土1Lに対して、化成肥料と苦土石灰を、それぞれ3g混合します。

エシャレットの用土

2.芽を上向きにして植えます。

種球は、病気(黒や茶色に変色)がなく、首のしまりの良いものを選びましょう。
小玉をつくる場合は、鱗茎が2~3個集まったものを植えます。
大玉をつくる場合は、種球を1つずつ植えます。
そして、植付けた後は、たっぷりと水を与えます。
プランターは、なるべく陽のあたるところに置きましょう。

  • エシャレットはプランター以外にも乾燥した土や日陰、やせた土地でも栽培することができます。
エシャレットの直まき

3.発芽後は、水は少なめにし、追肥と土寄せをします。

発芽後は種球が腐らないように、水は乾いたらやる程度にしましょう。
また10~12月中旬、2月下旬から3月上旬の間に(※)それぞれ1回、2~3gの化成肥料を株の周りに施します。
そして、緑化を防ぐため、球が隠れるように土寄せをします。

  • 暖地での栽培の場合。品種により変わります。
エシャレットの追肥と土寄せ

4.地上部が枯れたら収穫します。

3~4月頃、地上部が枯れたら収穫できます。
掘り起こして陰干しにしましょう。

エシャレットの収穫