畑で育てるサトイモ
作物

主な品種

石川早生、えぐ、唐のいも(ずいき)

栽培のポイント

サトイモは種いもの良否で収量が決まります。
大きさは40~50gの大形のものほど発育は良好で、収量も多くなります。
生育適温は30℃、高温、多日照を好みます。
連作すると収量が大幅に少なくなりますので、5年に1作程度が望ましいでしょう。

家庭菜園サトイモの作型目安

相性の良い作物で、農薬を抑えた野菜づくり!

一緒に植えると相性の良い作物

エダマメ
南側に植えると互いの成長が良くなります。
ショウガ、ミョウガ、ミツバなど
北側に植えると互いの成長が良くなります。
エンバク
刈り取って敷きワラにすると、土が乾かず育ちが良くなります。

品種

  • 石川早生は8月末から収穫できる早生種、マルチ栽培すると早く収穫できます。
  • えぐは晩生種で、比較的栽培が容易で、多収量の品種です。
  • 唐のいもは晩生種で比較的つくりにくいものの、葉柄は「ずいき」としても利用できます。

種いも

  • 種いもは1個の重量が40~50gのものを準備します。
  • 植付け予定の3~4週間前に催芽させます。
  • 催芽床は日当たりの良い畑に苗床をつくり、トンネル被覆し、日中30℃以内になるよう管理します。

畑の準備

連作を避け耕土の深い、排水の良い畑を選びます。
保水力を高めるために堆肥を全層にすき込み、うね立てします。

定植

  • うね幅1.8m、株間50cm、2条植えします。
    うねにくわ幅で2条の溝を切り、2~3cmに催芽した種いもを植込みます。
  • イモの形成は芽の基部が暗くないと形成されませんので10~12cmの深さに植付けます。
    なお、収穫が少し遅れる無催芽栽培の植付けも同じ手順で行います。
サトイモの種いも

施肥

  • 有機質肥料を主体に施します。
  • 元肥を多く与えすぎると、親ずいきが太り過ぎ、子ずいきの太りに影響します。
  • 追肥は、定植後株間へ菜種油粕と化成肥料を混ぜて施します。
  • 第2回目の追肥は6月下旬~7月下旬、条間へ菜種油粕主体で施します。

施肥例(10㎡当たり)

種類 元肥 追肥1 追肥2
苦土石灰 1kg
菜種肥料(5-2-1) 1kg 0.8kg 0.8kg
化成肥料(8-8-8) 0.4kg 0.4kg 0.4kg

中耕、土寄せ・かん水

  • 中耕のときに親ずいきの根を多少切ることで、子ずいきを太らせます。
  • うね間を根がわたり合うことは、親ずいきのみ太らせて、子ずいきの生育が悪くなります。
    6月下旬頃、うねの肩、うねの間の土をけずって10cm以上の厚さに土寄せします。
  • 梅雨明け頃から秋口まで適宜、うね間にかん水をします。
    この作業は夕方、気温が下がってから行います。
サトイモの土寄せ

収穫

  • 植付けから3か月~3か月半、葉が黄ばんできたら天気の良い日を選んで収穫します。
  • 収穫後は1週間程度風通しの良いところで乾燥させたあと、暗いところに貯蔵します。

ワンポイントアドバイス

サトイモは稲作が始まる以前に渡来し、江戸時代まではイモの代表選手でした。
サトイモの名称は山に自生する山芋(ジネンジョ)に対し里で栽培されることから「サトイモ」とつけられたと言われています。
ほとんどの品種は多湿を好み、乾燥に極めて弱く、乾燥すると生育がおさえられます。
植付け場所をよく考えて下さい。

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