ごちそう!家庭菜園 「畑」で野菜栽培 スイートコーン
主な品種
おひさまコーン、ゆめのコーン、キャンベラ86、ピーターコーン
栽培のポイント
スイートコーンは、温暖な気候と適当な水分が必要です。
低温には弱く、霜にあうと枯死し、12℃以下の低温や35℃以上の高温になると、生育が緩慢となります。
また、実入りも悪くなり、品質が低下します。
吸肥力が強い作物なので、跡地がやせる関係上、連作は避けます。
うねは南北に立てましょう。
相性の良い作物で、農薬を抑えた野菜づくり!
一緒に植えると相性の良い作物
- エダマメ
- スイートコーンの間に植付けをすることで、害虫を防ぎ、生育を促進します。
また、スイートコーンの土寄せ後、株間にエダマメの種を播くとカメムシを追い払います。 - スイカ
- 雑草を抑え、害虫を防ぎます。
- ハッショウマメ
- 生育を促進します。
畑の準備
スイートコーンは根が深く張るので、耕土の深い、保水性のある畑が適します。
やせ地でしかも浅耕土の場合には、夏期に干ばつの被害を受けやすいので、作付け地は有機物の施用と深耕で土づくりを十分に行います。
施肥
植付けの2週間前に苦土石灰を散布し、1週間前に元肥を混和し、うねを立てます。
施肥例(10㎡当たり)
種類 | 元肥 | 追肥1 | 追肥2 |
---|---|---|---|
苦土石灰 | 1kg | ||
ナタネ肥料(5-2-1) | 1kg | 0.5kg | 0.5kg |
化成肥料(8-8-8) | 0.8kg | 0.5kg | 0.5kg |
播種・育苗(定植)
播種
- 無理な早まきを避け、最低地温が13~14℃以上になるのを待ってから種をまきます。
- ポリマルチをすると地温の確保ができ、少し早まきできるのと、初期生育を早める効果があります。
- 収穫適期は7日程度と短いので、連続して収穫する場合には何回かに分けて種をまきます。
- 2条まきでうね幅1m、1条まきでうね幅60cm、それぞれ株間30cm、1か所2~3粒ずつ点まきします。
- ハトやカラス等が多いところでは、播種後は防鳥ネットを張り食害を防ぐか、苗づくりを行い移植します。
育苗・定植
- 苗づくりを行う場合には直径9cmのビニールポットに培養土を入れ、3~4粒の種をまき、十分に水を与えます。 濡れ新聞で覆い、日なたなど暖かいところで発芽させます。約1か月育苗し、定植します。
- 移植する場合は、葉色が濃く、活き活きしているものを定植します。栽植密度は直まきと同様です。
追肥
追肥の1回目は本葉2~3枚のとき、第2回目は本葉5~6枚のとき、マルチを少し破り株と株の間に施します。
間引き
- 本葉4~5枚の頃、生育の良いものを残し、それ以外の不良株を間引き、1本立ちにします。
- 間引く株は引き抜かないで、ハサミやナイフなどで株元から切り取ります。
土寄せ
倒伏防止のために、本葉5~6枚のとき株元に土寄せを行います。
無除けつ、摘果(穂)
- 株元から分けつする茎が出てきますが、雌穂が大きく育ち、かつ果穂先端の不稔も少なくなることや、倒伏防止にもなるので除けつはしないようにします。
- 通常の栽培では果穂は2穂程度できますが、上の雌穂を残し、下の雌穂を早めに除くと大きな果穂が収穫できます。
収穫
- 収穫は果穂の先から絹糸(ヒゲ)が出た後20日程度で、黒褐色に変わった頃です。
- 実の部分をつかむと充実した手応えがあります。
- 収穫は朝早く、気温の低いうちに行い、収穫後は時間の経過とともに食味が低下しますので、すぐにゆでておきます。
ワンポイントアドバイス
スイートコーンは近くに他の品種が栽培されていると、その花粉が風で飛んできて受粉し、粒の色や味の異なる実をつけることがあります。
これを防ぐには、異なる品種の混植をさけたり、隣接する畑と適当な距離を保ったりすることが大切です。