畑で育てるジャガイモ
作物

主な品種

春作:男爵、メークイーン、キタアカリ、インカのめざめ
秋作:デジマ、ニシユタカ

栽培のポイント

ジャガイモはナス科の野菜で、地下部の茎が肥大して塊状になったもの(塊茎)です。
原産地は、ペルー、ボリビアのアンデス山系の標高2000~3000mの地帯といわれています。
冷涼な気候を好み、栽培適温は15~20℃です。
塊茎の形成は17℃を適温とし、高温になるほど肥大が悪くなります。

家庭菜園ジャガイモの作型目安

相性の良い作物で、農薬を抑えた野菜づくり!

一緒に植えると相性の良い作物

インゲン
互いの成長が良くなります。
エダマメ
互いの成長が良くなります。
マリーゴールド
害虫を防ぎます。

一緒に植えると相性の悪い作物

カボチャ
ナス
トマト

種いも

  • ジャガイモは「二度いも」と呼ばれ、1年に2回収穫することができますが、春は春作用の品種、秋は秋作用の品種を植付けます。
  • いもで伝染する病害が多いので、植物検疫所の防疫検査に合格した種いもを毎作購入します。
  • 芽が1個以上あれば生育しますが、1片30~40gになるよう必ず縦割りに切ります。
ジャガイモのタテ割り

畑の準備

砂壌土が適し、有機質に富んでいること。連作はできません。
1年以上の輪作が必要です。また、センチュウ、そうか病などでいもの肌がきたなくなった畑は、5年程度作付けを休みます。

施肥

  • 土壌がアルカリ性になると「そうか病」が発生しやすくなるので、石灰肥料は少量にとどめます。
    草木灰を使うのは好ましいことでなく、特に切り口に草木灰をまぶすのは良くありません。
  • マルチ栽培では全量を元肥に施します。植付けから着蕾期までよく効いて生育を促進し、後期は効かないようにします。

施肥例:マルチ栽培(10m²当たり)

種類 元肥
苦土石灰 0.5kg
油かす 1kg
化成肥料 0.5kg

植付け

  • うね幅90cm、株間30cmの1条植えまたは、うね幅110cm、株間30cmの2条植えとします(メークイーンは男爵より広めの35cm)。
  • 植付ける深さは種いもの厚さの3倍程度(10~13cm)のところに、切り口を下にして植付け、覆土します。
ジャガイモの植付け

【春作マルチ】

  • 春作では生育を早めるとともに、雑草防除も兼ねてマルチ栽培をします。
  • 平均気温が10℃くらいになる2月下旬~3月上旬が植付けの適期です。
  • マルチ栽培では種いもを植付けた後に一度雨に当て、その後うね全面にマルチします。
  • 約1か月後に芽が生育してきますので、暖かい日を選んでカマなどでマルチを破り、芽を出します。
  • 芽は草丈が10cm程度に伸びた頃、1~2芽を残し弱い芽をかき取ります。ジャガイモの花は摘み取る必要はありません。

【秋作】

  • 高温期の植付けになるので種いもが腐らないよう以下のことに注意します。
  1. 種いもは明るい室内に並べ、緑化させます。
  2. 植付けの2日ほど前に切り、涼しいところで乾燥させます。
  3. 植付けは朝夕の涼しい間に行います。
  4. やや小型の種いもを切らずに丸ごと植付けると腐りが少なくなります。

収穫

  • 植付けから3か月~3か月半、葉が黄ばんできたら天気の良い日を選んで収穫します。
  • 収穫後は1週間程度風通しの良いところで乾燥させた後、暗いところに貯蔵します。
ジャガイモの収穫

ワンポイントアドバイス

  • 連作はできません。トマト・ナス・ピーマンなど、ナス科の野菜の前作や後作は避けましょう。
  • 適齢(1~2茎期)にある種いもを使って、強いほう芽をさせ、植付けを適期に行います。
  • 施肥は初期(植付けから着蕾期まで)によく効かせて生育を促進させ、その後は効きすぎないようにします。
  • 植付け密度を適正にして、茂りすぎによる徒長を避けます。
ジャガイモの適齢

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