- Q:現在の状況はどうですか?
- 今、チームは昇格圏内にあります。チームの調子も良く、選手全員が同じ方向を向いてやれているので、これを継続していけば必ず1部に昇格できるという手応えと自信があります。
- Q:どんな想いで取り組んでいますか?
- ポジティブにこの順位にいることを喜んでいますが、一方で自分としてはまだまだ結果が出せているわけではないので、残りのシーズンで結果を出すことを目標としています。
チームには経験がある選手としているわけで、その責任感みたいなものは感じています。自分が築いてきたもの、まぁよい結果もわるい結果も含めて自分なりにこれまで闘ってきたことを、他の選手たちは見ていると思うし。練習ひとつにしても、チームの若い選手にいい影響を与えるようにと、自然に意識して取り組むようになった気がします。
先日のスペイン国王杯では、ベスト16でレアル・マドリードと対戦が実現。0-4と敗れたものの、相手チームのジダン監督が前日会見で「キープレーヤーであり、それを証明している」と語った通りのクオリティを随所に見せた試合だった。熾烈なポジション争いのなかでまた挑戦を続けている。
- Q:香川選手の原動力とは?
- やっぱり、「自分がどうなりたいのか」という目標であったり昔からの夢であったり。そういうものが一番の原動力だと思います。それがあるから、厳しいとき、上手くいかないときも頑張れると思う。忘れちゃいけないし、ブラさないようにしたい。
- Q:今の目標は?
- 短期、中期、長期の目標っていうのを立てるようにしてるんですが、長期的な目標はやっぱり高いレベルで、厳しい環境の中でやり続けること。サッカー選手として成長していくこと。そこしかないなと最近よく思います。
ヨーロッパのリーグでは31歳という年齢は戦力としての見られ方も厳しいです。いろんな人にいろんなことを言われますけど、だからこそ、自分がどうなりたいかを常に問いかけながらやっています。
「挑み続けることができる」それは、1つの才能と言えるかも知れない。サッカー少年がプロになり、日本代表になり、世界を舞台にしても、まるで昨日今日にサッカーを始めたばかりのような真っ直ぐな目で選手としての成長を口にできる香川選手。そしてその挑戦をますます楽しんでいるようだ。
- Q:いまセレッソ時代を振り返ると?
- 今思えば、あの頃の僕は恐いもの知らずというか、プロになったばかりで、日本代表も世界のレベルも全く知らなかった。ただそこでの野心というか、自分より上手い人を追い越していきたいという一心だけでやってました。でも、それが若さの特権だったと思うし、あの年代でしか出せないものだと思いますね。
恐いもの知らずでいることって非常に強いことなんですよね。だから、若い人はサッカーに限らずどんなジャンルであれ、その若さを武器にして挑戦してほしいと思います。自分の想いや信じていることを大切にして、恐れないで欲しい。
香川選手の挑戦。それは、子どもの頃に抱いた「もっと上手くなりたい」という気持ちの延長にある。先日、小学生のときに所属していたセンアーノ神戸の子どもたちが、スペインの香川選手を訪問したという。憧れの選手と会えて心躍る子どもたち。彼らと同じ気持ちを香川選手はサッカーに持ち続けている。レアル・サラゴサでの挑戦は続く。次の舞台はラ・リーガ。バルセロナと対峙する姿が待ち遠しい。