滋賀県近未来技術等
社会実装推進事業
こどもたちと
手をつないで、
新しい資源
循環モデルを
つくろう。
おうちの生ゴミをみんなで
集めて、畑に還して、
野菜を育てる。
地域が一つになって
廃棄物を資源に変える
今までにないチャレンジが、
はじまっています。
- 課題
- 家庭から排出される生ゴミに代表される食品廃棄物は、水分量が多く、燃焼効率が悪いため焼却時にたくさんのCO2が排出されます。また、運搬や焼却にかかる莫大な処分費用も地域行政にとって大きな負担になっていました。
- ヤンマーと地域の取り組み
- 2020年に「しがCO2ネットゼロムーブメント」を宣言した滋賀県。脱炭素の取り組みを通じた持続可能なまちづくりに、ヤンマーが協力。教育施設(こども園)でバイオコンポスターを活用し、収集した生ゴミの堆肥化。周辺地域で活用するモデルの実証実験に取り組んでいます。
- おうちの生ゴミを
堆肥に変える。
- ヤンマーのバイオコンポスター「YC100」を活用して、自治体や教育機関と連携。家庭で出た生ゴミ(食料廃棄物)を子どもたちに集めてもらい、土壌改良剤や堆肥をつくります。
- 園内の菜園で堆肥を活用して野菜を育てる。
- 堆肥や土壌改良剤は、園内にある菜園の土へ。生ゴミを堆肥に変える体験から堆肥を使って種を蒔き、野菜を育ててみんなで食べるまでを体験します。
- 堆肥をご家庭や地域の方に届けて還元する。
- 堆肥は園内で活用するだけでなく、子どもたちのおうちの菜園や花壇・プランター栽培に使ってもらったり、多賀町の地域の方にも還元します。
こどもやさいプロジェクトは、
YANMAR GREEN CHALLENGE2050の
活動方針をもとに展開しています。
2050年までに“循環する資源を基にした環境負荷フリー・GHGフリー企業”を目指す挑戦。従来の企業活動の枠組みを超えて、地域や行政と連携した取り組みも行っています。
生ゴミを「資源」として扱う社会へ。
未来のスタンダードをつくりたい。
ヤンマーホールディングス株式会社
技術本部 イノベーションセンタープロトタイプ開発部
コンポスタグループ グループリーダー
中山 法和
多賀町の役場のかた、園の先生、地域のかた、そしておうちのかたの強力なサポートのおかげで順調に生ゴミを集めることができています。我々の想像以上に、ご家庭で関心を持っていただいていることや「毎日生ゴミを出せて助かっている」という、うれしい声も届いており手応えを感じています。
このモデルを成功させて、現在廃棄物として扱われている生ゴミを「資源」として当たり前に活用できる社会を目指します。また、こども園で展開することで未来の子どもたちには「これが常識だよ」と言えるような活動に広めていきたいですね。
いろんな取り組みを通して
得られるこどもたちの成長が楽しみです。
大滝たきのみやこども園
福井 真千子 園長
開始前はおうちのかたにこのプロジェクトを受け入れていただけるか、少し心配していました。いざ始まってみると、初日からたくさんのご家庭にコンスタントにご協力をいただいて、とても驚いています。
子どもたちにとっては、本園で大切にしている「自立心」や「自然との関わり・生命尊重」はもちろん、社会の方と触れ合う機会にもつながっており、「こどもやさいプロジェクト」が、今後いろんな形で成長に寄与してくれるのではないかと期待しています。
このプロジェクトにより、
生ゴミの減量とリサイクルに関心を持っていただきたい。
滋賀県多賀町役場 産業環境課
鋒山 正美さん
多賀町の家庭ごみの約3割が生ゴミです。これまでも減量のために様々な働きかけを行っていましたが、住民の方に関心を持っていただくことが課題でした。今回、ヤンマーさんから提案いただいた「登園時に家庭ゴミを持ってきてもらう」という仕組みは、日常の生活の流れを利用した画期的なアイデアだと思います。
今後、この取り組みが浸透していけば、生ゴミの削減とゴミ処理費用の削減につながるのではないでしょうか。
100kgの食品廃棄物を
1日で分解処理
ヤンマー式バイオコンポスター
YC100
「YC100」は、1日あたり100kgの食品廃棄物を24時間でおよそ80%減量※することができます。また、処理後の生成物は土壌改良剤や堆肥として農地に還元することで、資源循環型の農業を実現します。
※ 当社試験機・標準生ごみ使用時の値。
- 微生物を利用したバイオ式
- 24時間で減量率80%以上の処理力
※ 当社試験機・標準生ごみ使用時の値。
- 処理物は完熟させることで土壌改良剤や堆肥として活用