近年、私たちを取り巻く政治、経済、社会情勢、およびサステナビリティに関する動向は、大きく変化してまいりました。長引く紛争による原材料やエネルギー価格の高騰、急激な為替変動、インフレリスクの高まりが、社会や企業経営に深刻な影響を及ぼしています。
また、気候変動による食料不足やテクノロジーの進化・人口増加に伴うエネルギー需要の増加など、私たちには、企業活動をはじめ日々の生活と切り離すことができない多くの社会課題への対応が求められていると感じています。
ヤンマーグループでは、FUTURE VISIONとして掲げる4つの豊かな社会の実現を通じて、「A SUSTAINABLE FUTURE —テクノロジーで、新しい豊かさへ。—」を創り出すことを目指しています。「人間の豊かさ」と「自然の豊かさ」を両立したものを「新しい豊かさ」と位置付け、お客さまの課題を解決し、未来につながる社会とより豊かな暮らしを実現するという責任を担ってまいります。「A SUSTAINABLE FUTURE」を実現するために、ヤンマーグループでは「YANMAR GREEN CHALLENGE 2050(YGC 2050)」と「HANASAKA(ハナサカ)」に取り組んでいます。
「YGC 2050」は、2050年までに「循環する資源を元にした環境負荷フリー・GHGフリーの企業になる」ことを宣言した新たな環境ビジョンです。カーボンニュートラルだけではなく、廃棄物、水資源の使用量削減およびリサイクル化もあわせて推進していきます。
「HANASAKA」は、人の可能性を信じ、チャレンジを後押しすることで、人や未来を育むというヤンマーの価値観です。私たちは、この価値観に基づき、失敗を恐れずにチャレンジした人、また挑戦を応援し、後押しする人それぞれを称賛する仕組みを整備し、企業の風土・文化醸成への取り組みも始めています。このような取り組みを通して、さまざまな領域で世代から世代へ可能性というバトンをつなぎ、未来を育む機会をよりいっそう支援していきます。
「新しい豊かさ」を追求するためには、社会やお客さまが抱える課題に向き合い、社会価値を生み出し続ける企業でなくてはなりません。先に述べた「YGC2050」「HANASAKA」はもちろんのこと、社会課題の解決に向けて企業としての使命を果たせるよう、これからもグループ一体となって新たな価値提供に取り組んでまいります。