厳しい労働を、快適な労働へ。誰もが気持ちよく働いて安定した収入を得ると同時に、自然とともに心豊かに暮らせること。
- 危険な仕事からの解放
- 作業の省力化、効率化
- 新たな価値創出による安定的な収入
- 災害に強いまちづくり
YANMAR VINEYARD SOLUTIONS S.A.S
ワイン生産者は、ブドウ園で働く労働者が行う薬剤散布や除草などの労働集約的な作業に関して、安全性や健康面でのリスクを常に抱えています。フランスでは、人体への影響を考慮し、薬剤散布の基準がより厳しくなっています。また、急傾斜地などの機械的除草が不可能な場合を除き、列間の除草剤使用が禁止されており、フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)は除草剤の全面禁止を目指しています。さらに、欧州における労働力そのものが不足しているため、人材の確保も課題となっていました。
ヤンマーのグループ会社であるヤンマーヴィンヤードソリューションズSAS(フランス)は、フランスのシャンパンとワイン生産者に向けて、完全自律型のスマートブドウ園ロボット「YV01」の販売と、お客様へのサポートを開始しました。
「YV01」は、高度な噴霧技術により、薬剤をブドウの木に正確に塗布することができ、人の健康への影響や、大気汚染の影響を最小限に抑えられます。さらに、どのような気象条件でも、ブドウ園の狭い路地や急な坂道を簡単に移動することができます。コンパクトで軽量な筐体は、最大傾斜45%までの斜面を登ることができ、ぬかるみの走行時でも土の圧縮を抑えることができます。
オペレータはシンプルなリモコンを介して「YV01」を遠隔監視でき、スプレーが届く範囲外から安全に、かつ転倒の危険もない状態から、「YV01」を監視できます。また、土壌耕作用として急傾斜地での機械的除草作業も可能となっており、除草剤の使用を抑制できます。さらに、「YV01」の輸送は小型トラックやトレーラーで簡単に行えます。これにより、オペレータはブドウ園での労働集約的な作業から解放されます。
「YV01」は、プレミアムワインメーカーやシャンパンの生産・流通・プロモーションを管理する組織CIVCと緊密に連携して開発しました。シャンパーニュ地方のパイロット顧客による実証試験により、ワイン生産者の収益性とオペレータの安全性の両方を向上させることを確認しました。今後、他国でのサービス展開も視野に、フランスでの販売サービス体制を確立していきます。