ガバナンス

コーポレートガバナンス

基本的な考え方

ヤンマーグループは、企業価値を継続的に向上させていくために、迅速な意思決定、明確な責任の所在など、健全で透明性の高い経営体制と内部統制システムを整備したコーポレートガバナンス体制を整えています。

経営の公正性・客観性・透明性の確保に努めています

グループ経営と事業執行を分離するため、2013年から持株会社体制に移行しました。取締役会および各委員会のメンバーを選出する基準やプロセスは、取締役会規定に従っています。

● 取締役会

持株会社であるヤンマーホールディングスの取締役会は、2023年6月23日現在10名で構成されています。取締役会では、代表取締役社長が議長を務め、年4回の定時取締役会をはじめ、その他重要議案について臨時取締役会を開催し、経営課題について意思決定しています。取締役の任期は1年です。

● グループ戦略会議

ヤンマーホールディングスの取締役会のもとには「グループ戦略会議」を設置しています。グループ全体の方向性の審議・決定や経営課題の解決を行うことで、効率的かつ効果的なグループ経営を行っています。

2022年度はグループ戦略会議を23回開催し、グループの中長期戦略や重要なM&A案件などについて話し合いました。

2022年4月から12月のグループ戦略会議では、お客様のカーボンニュートラル化と持続可能な社会の実現に向けて、ヤンマーグループが今後取り組むべき課題について継続的に議論を行いました。

また、「グループ戦略会議」の諮問機関として委員会を設置し、戦略実現の実行性を高め、経営のスピードアップならびにガバナンスの強化を行っています。

● グループ投融資戦略委員会

「グループ戦略会議」の諮問機関として、グループ投融資戦略委員会(委員長:取締役財務部長)を設置しています。グループ中期戦略と合致した投融資戦略が実現できるよう管理しています。

● ヤンマー地球環境委員会

ヤンマーグループ地球環境委員会(委員長:取締役技術本部長)を中心として、「グループ環境ビジョン2030」に代わる新たなビジョン「YANMAR GREEN CHALLENGE 2050」を設定し、カーボンニュートラル化に向けた取り組みを推進していきます。

● グループリスクマネジメント委員会

グループリスクマネジメント委員会(委員長:代表取締役)を年2回開催しています。「事業活動に関するリスク」を取り扱うとともに、委員会の下には、機能別のリスクを統括する14の専門部会を設置し、グループ傘下の各対象組織(会社)に対して、機能別リスクの未然防止、再発防止策を展開しています。

● 監査役会

ヤンマーホールディングスの監査役会は、監査役4名で構成され、うち2名を社外監査役としており、取締役の職務遂行を監査するとともに、ヤンマーホールディングスの監査部と連携してグループ各社の業務執行状況について監査しています。加えて、外部監査法人が会計監査を実施し、会計や会計に関わる内部統制の適正・適法性について第三者の立場から検証しています。

コーポレートガバナンス体制図(2023年11月27日現在)

コーポレートガバナンス体制図(2023年11月27日現在)

内部統制システム基本方針(2023年11月27日改正)

  1. 内部統制に関する基本的な考え方
    当社は、持続的な成長と企業価値の向上のためには、効率的かつ公正な事業活動、健全で透明性の高い経営、環境変化への迅速な対応を行っていくことが極めて重要であると認識しており、その基盤として実効的な内部統制システムの構築及びガバナンスの強化に取り組む。また、当社は、社会経済情勢、地球環境、イノベーションをはじめとする事業環境の変化に応じた事業活動となるよう、定期的に内部統制システムの評価と見直しを行う。
  1. 業務の適正を確保するための体制

    (1)取締役の職務の執⾏が法令及び定款に適合することを確保するための体制

    ① 当社は、取締役を含むすべての役員が遵守すべき行動規範として、「ヤンマーグローバル行動基準」を定め、各取締役へ周知するとともに、各取締役が「ヤンマーグローバル行動基準」に則って行動するよう徹底する。

    ② 取締役は、取締役会規程に基づく取締役会の決定に従い、法令及び企業倫理並びに社内規程に適合するよう職務を執行し、その状況を遅滞なく取締役会に報告する。また、取締役は、他の取締役の職務執行状況を監視・監督する。

    ③ 当社は、監査役及び監査役会による監査等を含むモニタリング体制を整備し、取締役の職務執行の適法性を確保する。また、グループ内部通報制度の運用等を通じ、法令違反その他不適切な行為の早期発見と是正に努める。

    (2)取締役の職務執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
    取締役会の議事録、審議資料その他の取締役の職務執行に係る情報は、関係法令及び決裁規程、文書規程、情報管理規程その他の社内規程に従い、適切に保存し、管理する。

    (3)損失の危険の管理に関する規程その他の体制

    ① 当社は、「リスクマネジメント基本規程」及び「グループリスクマネジメント委員会規程」を定め、リスク管理体制の整備及び運営を推進する。

    ② 当社は、代表取締役を委員長とする「グループリスクマネジメント委員会」を設置する。「グループリスクマネジメント委員会」は、グループ全体のリスク管理方針を策定するとともに、リスク情報を一元的・網羅的に集約し、管理する。

    ③ 当社は、「グループリスクマネジメント委員会」の構成部会として、各種リスクに対応するための専門部会を設置し、各専門部会は、機能別にリスク情報を評価の上、リスクに対応するため、活動計画を策定し、実施する。また、定期的に活動計画の実施状況を「グループリスクマネジメント委員会」に報告する。

    ④ リスクが顕在化したときには、あらかじめ定められたレポートラインに基づき、速やかに関係役員等に報告する。

    ⑤ 重大なリスクが顕在化したときには、緊急対策本部を設置し、被害を最小限に抑制するための適切な措置を講じ、グループリスクマネジメント委員長に報告する。

    (4)取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制

    ① 当社は、取締役会規程及び決裁基準を定め、取締役会が決定すべき事項の明確化と最適化を図る。

    ② 当社は、取締役会の効率的な運営に資することを目的として、グループ戦略会議を開催する。

    ③ 当社は、「経営者行動指針」を定め、これに基づき経営会議体の活性化、事業の構造改革、人材育成等を推進する。

    ④ 当社は、取締役の職務権限及び職務分掌を設定し、取締役は担当職務分野における方針と目標を設定し、効率的に職務を執行する。

    (5)使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制

    ① 当社は、すべての従業員が遵守すべき行動規範として、「ヤンマーグローバル行動基準」を定め、周知するとともに、その浸透に取り組む。

    ② 当社は、「グループリスクマネジメント委員会」の専門部会として「法務コンプライアンス委員会」を設置し、グループ内部通報制度、自主点検制度その他コンプライアンスを統括させる。

    ③ 当社は、従業員へのコンプライアンス研修、Eラーニングその他の教育活動を継続し、従業員のコンプライアンスに関する知識及び企業倫理意識の向上を図り、従業員自らがコンプライアンスをチェックする「自主点検」を実施する。

    ④ 当社は、グループ内部通報制度を設置し、周知徹底する。グループ内部通報制度を通じ、法令及び企業倫理への適合性が疑われる事象の報告受付・相談対応を行い、法令違反その他不適切な行為の早期発見と是正に努める。

    (6)当社及び当社グループ会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制

    ① 子会社の取締役等の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制

    ・当社は、定期的に事業報告会を開催し、子会社に経営状況、財務状況その他の経営事項を報告させる。また、重要事項発生時には、迅速に当該事項を担当する取締役へ報告させるための体制を確保する。

    ② 子会社の損失の危険管理に関する規程その他の体制

    ・当社は、「リスクマネジメント基本規程」に従い、「グループリスクマネジメント委員会」を設置し、子会社を含めたグループ全体のリスクを統括的に管理する。

    ・子会社は、「リスクマネジメント基本規程」に従い、当該子会社にリスクマネジメント委員会を設置し、定期的に委員会を開催する。

    ③ 子会社の取締役等の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制

    ・当社は、グループ経営方針に基づき子会社への適切な権限委譲と明確化を図る。

    ・当社は、意思決定の迅速化を図るため、グループ全体に適用される決裁規程及びグループ会社管理規程を定め、運用する。

    ④ 子会社の取締役等及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制

    ・子会社の取締役等及びすべての従業員が遵守すべき行動規範として、「ヤンマーグローバル行動基準」を定め、その周知及び浸透を図る。

    ・子会社は、「ヤンマーグローバル行動基準」に基づき、コンプライアンス推進計画を立案し、これを実行の上、定期的にリスク状況を点検する。

    ・子会社は、内部通報制度の運用等を通じ、法令違反その他不適切な行為の早期発見と是正に努めるとともに、発生事件についてあらかじめ定められたガイドラインに基づき、「法務コンプライアンス委員会」に報告する。

    ⑤ その他当社及び当社グループ会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制

    ・当社及び子会社の経営者層及び従業員層それぞれに対するコンプライアンス教育の実施等を通じ、コンプライアンス意識の浸透及び業務の適正確保に努める。

    ・当社の内部監査部門は、当社及び子会社における業務の適正性等について内部監査を実施し、その結果を当社及び子会社の代表取締役その他関係役員等に報告する。

    (7)監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項、当該使用人の取締役からの独立性に関する事項及び当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項

    ① 当社は、監査役が求めた場合、その職務を補助するスタッフを置くものとする。

    ② 当社は、監査役の求めによりその職務を補助するスタッフを置いた場合、その任命・処遇・懲罰・解任等の人事事項は、監査役会で定めた監査役と事前協議の上、その同意を得て、実施する。また、当該スタッフに対する指揮命令は、監査役が行う。

    (8)監査役への報告に関する体制

    ① 取締役等及び使用人が監査役に報告をするための体制

    ・代表取締役又は代表取締役が指名した取締役は、監査役会で定めた監査役に対し、原則として月一回、事業に関する報告を行う。

    ・取締役及び従業員は、監査役に対し、その求めに応じて定期的又は随時に、法定事項のみならず、内部監査部門及び主管部門が行う監査の内容、グループ内部通報制度による通報の内容その他事業に関する報告を行う。

    ・取締役は、監査役に対し、事業報告会、「グループリスクマネジメント委員会」等の重要会議への出席を要請し、適宜報告を行う。

    ② 子会社の取締役、監査役、使用人等又はこれらの者から報告を受けた者が当社の監査役に報告をするための体制

    ・子会社の役員及び従業員等は、監査役に対し、その求めに応じて定期的又は随時に、事業等に関する報告を行う。

    ③ 上記報告をした者が報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制

    ・当社は、グループ規程において、監査役に報告をしたことを理由として不利益な取扱いをしないことを定め、これを運用する。

    (9)監査役の職務の執行について生ずる費用の前払又は償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制

    ① 監査役会は、業務執行部門と協議の上、監査役会で承認された監査計画を実行するために必要な予算を確保する。

    ② 当社は、監査役がその職務の執行について費用の前払い等の請求をしたときは、監査役の職務執行に明らかに必要でないと認められた場合を除き、速やかにその費用を支出する。また、職務の執行について緊急又は臨時に支出した費用は、速やかにこれを償還する。

  2. 反社会的勢力排除に向けた基本的考え方及び体制
    当社は、市民社会の秩序又は安全に脅威を与える反社会的勢力とは一切の関係を持たないことを基本方針とし、これを「ヤンマーグローバル行動基準」に明記の上、周知徹底する。
    当社は、上記基本方針を実行するため、反社会的勢力への対応を統括する部門を設け、責任者を配置する。また、反社会的勢力への対応を迅速かつ適切に行うため、反社会的勢力への対応を統括する部門を中心として、警察その他の外部関連機関と平素より連携を深め、反社会的勢力への対応に関する指導や情報を得る体制を整備し、運用する。
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