YANMAR GREEN CHALLENGE 2050
循環する資源を基にした環境負荷フリー・GHGフリー企業への挑戦(YANMAR GREEN CHALLENGE 2050)についてご紹介します。
環境に配慮した製品開発と環境リスクの低減を図るために、日本の化学物質排出把握管理促進法(化管法)のPRTR制度にに基づき、指定化学物質の使用量の管理・排出量の削減に取り組んでいます。
2023年度のPRTR対象物質の取扱量原単位は、基準年である2019年度比4.3%の削減を実現しました。前年度比については、取り扱い総量が前年度から約11t増加しましたが、原単位ベースでは3.3%の減少となりました。
取り扱い総量増加の主要因は、化管法の改正による、届出対象物質数の増加(462物質から515物質)およびグループ製品の生産量の増加が考えられます。
原単位ベースでは減少となっていることから、塗装設備の改善や、塗装・船舶製造用の有機溶剤使用量の削減が起因すると推定されます。
「YANMAR GREEN CHALLENGE 2050」(YGC2050)では、事業活動における環境負荷物質の使用量・排出量の最小化を目標に掲げました。2023年1月にグリーン調達ガイドラインを改訂し、これまでの生産分野だけではなく、サービス・販売等、グループ事業全体で使用する環境負荷物質の最小化実現に向けて、取り組みを進めていきます。
環境に配慮した製品開発と環境リスクの低減を図るために「グリーン調達ガイドライン」を制定し、取引先から供給される資材や部品に含まれる環境負荷物質の含有量について、2008年度から調査しています。これらの情報は「製品含有環境負荷物質管理システム」により一元管理され、グループ各社の削減活動につなげています。また、「グリーン調達ガイドライン」では、ヤンマーグループ共通禁止物質を定め、削減状況により社内適応基準を設定し、削減を推進しています。
また、ヤンマーグループ国内製造事業所において「化学物質総合管理システム」を導入し、製造事業所から排出される環境負荷物質総量の算出および排出要因の分析が可能となりました。
「YGC2050」では、2023年1月に「グリーン調達ガイドライン」を改訂し、これまでの製品分野だけではなく、事業活動における生産分野での環境負荷物質の管理・削減を進めていきます。今後もヤンマーグループ製品、および事業活動で使用する購入品に含まれる環境負荷物質の調査・管理を進め、環境負荷物質の削減に努めていきます。
ヤンマーグループでは、日頃から関連法規の遵守を心がけるとともに、法に規定されている基準値より厳しい自主基準値による管理・運用を行い、緊急時対応訓練などの取り組みを継続しています。
近年の住宅地の拡大により、隣接する製造事業所では、周辺の生活環境に配慮した事業活動が求められています。
ヤンマーグループの各製造事業所では大気や土壌など自然への環境汚染を予防し、周辺環境が常に良好な状況を維持できるようにさまざまな対策に取り組んでいます。
例えば主力製品であるディーゼルエンジンの製造事業所では、開発途上における耐久試験、製品出荷前の性能確認運転時に発生する排気ガスを大気へ放出しています。この排気ガスによる大気汚染を防止するため、排気ガス処理装置の設置を進めています。
また、製造事業所で使用する化学物質・油脂類が漏えいすることによる水域・土壌の汚染防止のため、配管・貯蔵設備の定期検査、埋設配管の架空化、漏えい時に備えた教育訓練を行っています。
さらに、事業所周辺が戸建住宅や高層マンション、大型商業施設などに囲まれた都市型工場では、騒音防止設備の拡充に努めているほか、夜間・休日等の時間帯については、騒音が発生する作業を自粛する等の配慮をしています。
住民からのご意見・問い合わせがあった場合には、状況確認と発生源の特定を行い、対策・改善に向けた取り組みの説明を行っています。
循環する資源を基にした環境負荷フリー・GHGフリー企業への挑戦(YANMAR GREEN CHALLENGE 2050)についてご紹介します。